アルバムの感想  

虫の夢死と無死の虫を聞いてもらった感想を書いてもらいました。

THE BACK HORN / 菅波 栄純

正直言って、コックローチの奴らの事は尊敬してる。
これは本当に。思想、意志、意識、行動力、想像力、 俺らは勉強したよ。
そんでワクワクした!おめ-らに会えて嬉しい。俺は心を開いてる。
おめ-らと遊んでっ 時も、コックローチの音楽を聴いている時も、想像力を開放してる。
いろんな奴がクソみたいな想像力を 垂れ流してる(自分が垂れ流してる事にも気づいていない)中で、コックローチの音楽は生き生きしている。 生命力にあふれているから強い、と思う。
ゴキブリだからか?原始にもつながってるよな。未来も写す。
俺が嬉しいのは、目を閉じて頭の中うろうろ歩き回ってると、時々、仁平の頭の中にたどり着いたりして、 蝶に導かれて、時計はコチコチと音を立てる。
指揮者のタクトにとまった蝶の模様を見てたら、まるで下 水道に流れ着いた七色のオイルの臭い・・・。ひび割れた甲羅から、飛び出した月、三味線を弾く男、兎 がピョンとはねたら、終わった。告げる雨、そこに寝そべる男、無駄に捨てられた失敗作の胎児・・・・・。 見上げれば、鴉・・・。原始の唄が響いてきて、赤道の上、俺は昨日の僕に会った。何か言ってたんだ・・・ 確かに、手をふっていたんだ、俺に向かって、何か、聞こえなかった・・・。
目を開けたら涙がこぼれてた んだ。俺の世界とつながってた事に気付くんだ。
今日も又、一日が終わってしまった。誰にも想像力は殺せない。コールタールみたいに。
腐った想像力が 路上にあふれてるけど、汚れないままでいたいし、いて欲しいと思った。  


THE BACK HORN /山田 将司
CD完成おめでとう。 最初にこのアルバムを聞き終えたとき僕はこんなにも良い音楽を知らずにいる人々がとてもかわいそうだ なと思った。
COCKの奴らはすげえ奴らなんじゃねーかと思っていたが、やっぱりすげえ奴らだとそう実感し た。何もないところから、こんなにも気持ちの沸き上がるものを作った4人が凄い。
この4人の音、4人だ けの4人の世界が非常に良いです。大好きです。
僕があんまりこういうこと言ってると、またうそなんじゃねーかとか、絶対思ってる4人かもしれないけど、本 当に本当に大好き。まじでねーライブ観てて思う。
こんなにもすげえ奴らが同年代にいるのに俺は一体何 をしているのだと。
こんなところで何をしているのだと。そういうことを常々実感させられています。
ツアーで 一緒に大阪のミューズホールやったとき俺まじで泣きそうになって、なんか居てもたっても居られなくなって とりあえずむずむずして靴脱いだんだけど、まーじーで気付いたら涙出てて、俺、人のライブで泣いたの はじめてだったから、何だか恋心が芽生えてさ。
ま、だからなんだっつ−事かもしんねんだけど。 個人的なことはまた酒でも飲んで、話しよう。お互い照れ屋だからそうとう飲んどかね-と腹割って話せな そうだけど。
俺だけかもしんねーけど。まあまた暇があったら友達として酒のもう。
これからもまた一緒にツアーやライブでいろいろやりたいです。じゃあね。

THE BACK HORN /松田 晋二
「ダダイズム模様」「僕の重力をあげよう」「ピアノ線になった」確かに冴えている。
冴えまくって充満してい る。僕は心の底からCOCKROACHというバンドがこのアルバムを世に出す事に感謝したい。 いやCOCKROACHというバンドの存在自体にありがとうをいいたい。
僕は1ファンとして長い間待ち望んで いたことだった。時には公園で裸で遊んだ。
西荻で弾き語りをした。仁平と寝ずにパチンコに行った。
ゆうやといろんな音楽の悪口をいった。ルイと一緒にドラムの練習をした。
杉とフラフォアのライブを見に 行った。 COCKROACHと一緒にツアーを回った事。
そして何よりはじめて出会ったときの事。 様々な思い出が「赤道歩行」で頭をめぐった。
震えて泣いた。それはしかも2回目聞いた時。 もう、僕らはそんな思い出を消してまるっきり他人の耳でこのアルバムを聞くことは出来ない。
しかし単純 にCOCKROACHは凄いと、改めて思った。あたり前だが、このCDは絶対この4人でなくては作れないし、 ましてや同級生だし、しかも隣の県だし、僕らには出来ないことをしている。かたまりがある。何よりも音楽 に対して必死である。それが素晴らしい。
それを自信のもった、自分達の信念で心の底から鳴らしてる。 僕は、このCDを出した後、COCKROACH中毒者が続出すると思っている。そうじゃなくては本気でおかし いだろう。
この日本は。何かが変わるはずだ。全部変わるかもしれない。もちろん僕らもがんばろう。
ただ 今の時点で僕らにしか出来ない自信は少しへった。これを聞いて。
最後に月並みだが、お互いにこれからも頑張ろう。生きる事に負けないように。
そしていつの日かもっと高 いところで遊ぼう。おめでとうCOCKROACH。

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