鴉葬

 

悪しき 独唄に咲いた 黒い鴉草

今宵 己の罪を この唄に乗せて

広い荒野の見える この崖の淵で

琵琶を掻き鳴らせば 琵琶を掻き鳴らせば

見える・・・

 

唄は渦を巻き

植物をも枯らす

唄は渦を巻き

集い鳴けよ鴉

泣き叫ぶ空 激情の雨

狂い唄う声

 

風がくれた哀れを

抱いて生きるんだな

 

弦の伝いが 腕を痺らす

我 命 絶? 音 共 消。

最 後 宴、 酒 含 笑。

琵琶を抱いて行く 琵琶を抱いて行く

泣いた・・・・

 

風がくれた哀れを

抱いて絶えるんだな

 

屍に群れた鴉

我が死に肉をついばむ

罪の無いあの空へ

我を連れて葬ってくれ

 

 

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