2001年詩集『口の無い僕の詩』より(1)

<鳴り止まない朝>

朝起きると
僕のベッドを取り囲んで
何万人もの人達が
スタンディングオベーションをして
にこにこ笑っている。
鳴り止まない拍手が
起きたばかりのもやもやとした耳空間に
レイプのような荒々しさで飛び込んでくる。

やめてくれ  やめてくれ
やめてくれ  やめてくれ

ブルブルと首を振った。
その視界の中に顔のつくりが他の人と
他の人とまるで違う奴がいる。

拍手は止まない。
そいつの顔をよく見る。
顔面だけフクロウ
首から下は人間

それに気が付くと そいつは僕の
目の前に
座る。
クチバシをパクパクさせて
僕に
言った。
「早く死んでよ。」

その瞬間だけ
拍手の音が
大きくなった気がした。

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